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緑内障。
こんにちは、丘の上の鍼灸院です。
今日は『緑内障』について。
当院には緑内障の進行予防のため、治療に来られている方がいらっしゃいます。
緑内障は、何らかの原因で眼底にある視神経という部分が障害を受けて、徐々に視野が狭くなる病気です。初期の段階では自覚症状がなく、進行して初めて気付く方が多いです。日本人の中途失明原因の1位となっています。
緑内障の治療は眼圧を下げて視神経への負担を減らすこと。点眼薬、レーザー治療、手術はすべて眼圧低下を目的にしています。
では『眼圧』とは?
まぶたの上から眼を軽く触ると風船のような弾力があります。これは眼の中に満たされている液体(房水)が一定の圧力を保ちながら循環しているためで、眼圧とはこの房水による眼球内の圧力をいいます。房水の流出が悪くなることが眼圧上昇の原因と考えられています。
実は多くの方は眼圧が正常範囲内の『正常眼圧緑内障』と言われていて、眼圧が高い状態の緑内障はそんなに多くありません。
緑内障の方では視神経周辺の毛細血管が萎縮していると言われていて、そうすると循環が悪くなり血流や酸素などの栄養が不足し、視神経の脆弱性が見られます。
たとえ眼圧が正常範囲内だとしても、視神経に障害があれば眼圧を下げる治療が必要になります。
鍼灸治療では、眼圧を低下・安定させること、視神経周辺の循環改善を目標としています。
当院では目の周りはもちろん、首・肩こり、冷え性など全身の状態を診て治療していくことで、全身の循環を改善し目の方にもより効果が期待できます。
時間をかけて失った視野は残念ながら元に戻ることはありません。ただ急な悪化により視野が欠けたようにみえていても、まだ完全に細胞が死んでいなければ回復する場合もあります。
また緑内障と診断された方は失明するのではないかという不安がとても大きく、その不安を私たち施術者は完全にわかってあげられませんが、視界が明るくなった、欠損部のモヤモヤがとれた、眼圧が安定してきた、など改善を自覚することで少しずつその不安は和らぎます。
緑内障は一度発症すると完治させることはできず、その進行を抑えることが治療の目的です。
緑内障と診断されても失明に至るのは少数です。中には急激に悪化するケースもありますが、ほとんどの場合正しく点眼薬を使い、目への負担を減らすよう心掛けて生活できれば進行を防ぐことができます。
適切に検査・治療を受けていても眼圧が安定しない方、どんどん悪くなっているという方は、一度信頼できる鍼灸院で治療を受けてみることをおすすめします。
また今は完全な治療法はなくても日々医学は進歩しているので、いつか画期的な治療法が生まれるかもしれませんね。
緑内障は早期発見・早期治療が大事です。
緑内障は40歳以降になると増えており、また遺伝する病気と言われていますので、親族に緑内障の方がいる場合や、40歳を過ぎたころから定期的に眼科で検査するようにしましょう。