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帯状疱疹。
こんにちは、丘の上の鍼灸院です。
今日は『帯状疱疹』について。
帯状疱疹とは、水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる感染症です。
数日~10日間程チクチクとした神経痛のような痛みがあり、その後、体の左右どちらか一方の神経に沿って帯状に赤い水ぶくれを伴う発疹が現れます。
発疹は体の至るところに現れますが、最も多いのは胸から脇腹にかけてです。顔や目の周りに現れ、耳鳴りや難聴、顔面神経麻痺などの合併症が起こることもあります。
皮膚と神経の両方でウイルスの増殖による炎症が起こっているため、強い痛みを伴います。
原因は、子どもがかかることが多い「水ぼうそう」と同じウイルスです。
水ぼうそうは多くの場合1週間程度で治りますが、回復後もウイルスは体内からはなくならずに体の中に数十年以上潜伏します。
そのため水ぼうそうにかかったことのある人なら誰でも発症する可能性があるのです。
加齢やストレス、過労などが引き金となって免疫力が低下すると、潜んでいたウイルスが再び増殖し、神経に沿って体の表面に現れて帯状疱疹を発症します。
帯状疱疹自体は水ぼうそうと同様、そのうちにほぼ確実に治りますが、ウイルスの攻撃によって神経に強い損傷が生じ、皮膚症状が消えた後にも痛みだけが長い間残ることがあります。
これを『帯状疱疹後神経痛』といい、特に高齢の方や、帯状疱疹が重症であった方に起こりやすいといわれています。
帯状疱疹になったら、病院では抗ウイルス薬を使ってウイルスの増殖を抑制します。急性期の皮膚症状や痛みの緩和、合併症や後遺症を軽減するため、早期治療が大切になってきます。
もし帯状疱疹後神経痛が残った場合は、主に内服薬による治療を行い、痛みがひどい場合は神経ブロック注射を行うこともあります。
鍼灸治療ではあらゆる痛みに対して鎮痛作用が期待でき、帯状疱疹の場合は局所への低周波鍼通電療法を中心に行います。
また、帯状疱疹を発症すること自体、ストレスや過労で免疫力が下がった状態なので、全身治療で自然治癒力を高めるような治療もしていきます。
発症前のチクチクとした痛みの段階で鍼をすると帯状疱疹の発症を抑え、発症直後は病院と併用して治療することで早期の改善や後遺症のリスクを軽減します。
帯状疱疹後神経痛になったら完治まで時間がかかりますので、発症させない、発症しても早期にウイルスの増殖を抑えることが大切になってきます。
異変に気が付いたら一日も早く治療にかかってくださいね。