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11月&『秋の土用』
こんにちは、丘の上の鍼灸院です。
11月の営業日のお知らせです。
11月3日(金)の祝日はお休み、23日(木)の祝日は14時最終受付となります。
11月12日(日)、24日(金)は都合によりお休みします。
変則的でややこしくて申し訳ないのですが、よろしくお願いいたします。
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少し過ぎましたが、10月21日からは秋の土用に入りました。
11月8日には『立冬』、冬のはじまりです。
土用とは季節の移り変わりの18日間のことで、春夏秋冬4回あります。
有名なのは土用の丑の日、夏の土用ですね。
過去のblogを見返したら、春の土用の記事は書いていましたが、有名なほうの夏は書いていませんでした。
土用は次の季節に向けて体を慣らしていく準備期間とも言えますが、反対に体調を崩しやすい時期でもあります。
胃腸が弱い人や食生活の乱れがある人なんかは、特に体調を崩しやすいです。
土用の時期は胃腸の休息が大事で、胃腸のはたらきを良くしておくことで次の季節の変化にも対応できます。
もともと胃腸が弱い人は、この期間はとくに胃腸への負担を減らし、冷やさないよう気を付けてお過ごしください。
よく噛む、腹八分目を心掛け、水分の摂り過ぎに注意して、お腹の調子が悪いときはお腹がすかないのならば無理に食べず休めてくださいね。
食材としては、かぼちゃやお芋、栗、お米など自然な甘さのある黄色い食材がおすすめです。
季節に応じた過ごし方、意識してみてくださいね。
↑栗、きのこの炊き込みご飯!
東洋医学の話④
こんにちは、丘の上の鍼灸院です。
超スローペースになっていますが、今日は東洋医学の話の続きを。
前回は、『血』のはたらきと血が足りなくなってしまった状態の『血虚(けっきょ)』について書きました。
ざっくり、血は栄養とか潤いとかです。
足りなくなると、そのまま栄養不足とか潤い不足とかの症状が出ます。
今回は、血の巡りが悪くなった状態の『瘀血(おけつ)』について。
ご興味あればぜひ。
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血の巡りが悪くなり滞ると、瘀血と呼ばれる状態になります。
分かりやすくいうと、血がドロドロとした状態です。
色でいうと、
血虚は血が足りなくなるので、白っぽい淡いイメージ。
瘀血は血流が悪く老廃物が溜まってしまっているため、紫や暗い赤色のイメージです。
ちなみにこれは舌の色でもわかります。通常は淡い赤色をしています。
血の巡りが悪くなる原因は、主にストレスや冷え、生活習慣の乱れ(偏食・運動不足など)です。
他にも手術や外傷などがあると、瘀血ができやすくなります。
主な症状は、
・慢性的な肩こりや頭痛
・顔や唇の色が暗い、シミやそばかすが多い、目の下のクマ
・月経痛がひどい、月経血に血塊(血のかたまり)が混じる
など。
女性で月経痛がひどいという方は、このタイプであることが多いです。
月経痛は基本ないものと考えられています。
薬を飲むほどの月経痛がある人は、
血の巡りが悪くなる原因がないか=ストレス、冷え、生活習慣の乱れ
に注目してください。
このタイプは、
・ストレスを上手く発散させること
・薄着や冷たいものの摂り過ぎで体を冷やさないこと
(特に生理中は気を付ける)
・運動不足や長時間の同じ姿勢を避けること
を意識してくださいね。
『気滞』の場合もそうですが、巡りが悪い状態は動くことによって解消しやすくなります。
動くことはストレスの解消にもつながります。
瘀血の人は、動く+冷やさないことが大切です。
10月&お灸講座の感想
こんにちは、丘の上の鍼灸院です。
10月9日(月)祝日はお休みです。
あとは通常どおりの予定ですので、よろしくお願いします。
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先日はじめてお灸講座というものをする機会をいただきまして、
元々人前で話すのは得意ではなく、頭が真っ白になるのでは…
という不安が大分ありましたが、なんとか1時間、やりきれたかなと。
内容としては、
お灸とは・お灸の種類・安全なお灸のすえ方・ツボの取り方・実践!という感じでしたが、
1時間の中で、25人のお灸をしたことをない方たちに対して、
どこに時間を割けばいいのか難しかったです。
来てくれているのはお灸に興味を持ってくれた方だと思うので、
お灸のよさと、お灸は怖くない難しくないよってことが伝わっていればいいなと思います。
もっとこういう風にすればよかった、こういう話もできればよかったとか色々あるのですが、
圧倒的に時間も足りなかったので、それはまた今後に活かしていきたいと思います。
講座でもお話ししましたが、
お灸のよさは心と体の巡りをよくすることはもちろんなのですが、
自分に優しい生活を送るきっかけになることが大きいんじゃないかなと個人的には思っています。
それは自分の経験から思っていることで、本当はその話も入れたかったのですが時間の関係上…。
またそれはこのblogかどこかで書きたいと思います。
今回やってみて、大人数に対して言わば入門編のさわりのような講座になりましたが、
さらに興味がある方に対して、少人数でもうちょっと掘った内容の講座をしても面白そうだと思いました。
そういえば、今回お灸の講座をさせてもらいましたが、実際の当院での治療は鍼がメインだったりします。
お灸は体質や症状に合わせて使ったり使わなかったりなんです。
なにはともあれ無事終了し、今回企画して依頼してくださった公民館の方と来てくださった方、
ありがとうございました!
そもそもが、忙しい現代人を応援する講座ということで、ピラティス・エクササイズ・お灸の全3回の講座。
なかなか珍しい形の講座でいいですよね。自分の市でやってたらいいな、参加してみたいなと思いました。
お灸講座
こんにちは、丘の上の鍼灸院です。
今日は鍼灸院はお休みですが、
貝塚市の公民館で夜にお灸講座をします。
25人ほど参加されるようで、
鍼灸師になってから多くの人の前で何かをするというのは初めての経験で、
緊張もしていますが、
せっかく興味を持ってくれた参加される方には、
お灸のよさを感じて帰ってもらえるような講座にしたい。
とはいってもはじめてなのでグダグダになる可能性もありますが…汗
でもこの経験が次の糧になると思うので、精一杯やります。
最後に、
今回声をかけてくれた公民館の方には、
とてもいい経験をさせてくれて感謝です。
また後日感想も上げたいと思います。
せっかくなのでお渡しする資料も作りました。
わかりやすいようどんどん改良して、
鍼灸院でもご興味ある方にお配りしていきたいと思います。
ではまた。
9月&東洋医学の話③
こんにちは、丘の上の鍼灸院です。
9月18日(月)は祝日ですが休診日となっております。
23日(土)の祝日は通常どおり営業しますので、よろしくお願いします。
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今日は東洋医学の話③です。
①②では『気』『血』『津液(水)』の3つの物質が私たちの心身を巡り生命活動を行っていること、
なかでも『気』のはたらきがスムーズにいかなくなった『気虚』と『気滞』の状態について書きました。
今回は『血』のはたらきと、血が足りなくなってしまった状態の『血虚(けっきょ)』について。
ご興味あればぜひ。
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血は気とともに全身をくまなく巡り、栄養を与えています。
狭義では血液ともいえますが、もっと広く、からだに栄養と潤いを与える物質です。
血には精神を安定させるはたらきもあります。
血が充実していれば心身が円滑に機能し、健康で安定した状態となります。
血が足りなくなった状態が『血虚(けっきょ)』です。
原因は気虚の場合と同じで、
① 血が作れない / ② 血を消耗している の2つがあります。
①の血が作れない場合、食事の不摂生や睡眠不足があげられます。
血も気と同じで、飲食物から取り込んだ栄養素から作られます。
血の原料となる食材を食べていない、または胃腸が弱って栄養を消化吸収できないと血が不足します。
また血は寝ている間に作られるため、睡眠時間が短いとじゅうぶんに血が作られず不足してしまいます。
②の血を消耗している場合については、女性は毎月生理があるので血が不足しやすくなります。
他にストレスや過労(特に肉体労働)、目の酷使によって血を消耗することなどがあげられます。
血虚の状態になると、
・顔色が悪い、唇や爪の色が淡い
・目のかすみ、ドライアイ、眼精疲労
・肌や髪の乾燥
・めまい、動悸
・不安感
・手足のしびれ
・寝つきが悪い、眠りが浅い、よく夢を見る
・抜け毛や白髪が増える
・物忘れが多い
・生理が遅れやすい
などの症状が出ます。
貧血と似たような症状ですが、貧血の検査をしても異常なしの場合も少なくありません。
検査では正常値でも、東洋医学的には血が不足したことでいろいろな症状が出ていると考えます。
このタイプはそのまま、血を補うことと、消耗を少なくすることが大事。
睡眠不足では血が不足します。
個人差もあるでしょうが、7時間くらいは必要かなと思っています。
私自身、6時間睡眠が続いたときと7時間のときとでは、かなり調子が違います。
またスマホやPCによる目の使い過ぎは血を消耗しますので、ほどほどに。
特に寝る前のスマホは入眠の妨げにもなります。
スマホは置いておいて、10分でも早く眠る準備に入りましょう。
それから胃腸に優しい生活を心掛けてくださいね。
油っこいもの、味の濃いもの、甘すぎるもの、冷たいものは控えめに。
普段の食事ではじゅうぶんな栄養が摂れているか振り返ってみてください。
血を作るにはたんぱく質が必要です。
食欲もあるし3食きちんと食べているという人でも、間食が多く、たんぱく質などの血を作るために必要な栄養素が少なくなっていることもあります。
ただし、胃腸が弱っている人は消化吸収の負担になるので、胃腸のケアが最優先です。
(東洋医学の話①『気虚』のところで書いています)
ストレスは体に熱を生み、血を消耗させてしまう原因になります。
ストレスが原因になってないかも振り返ってみてください。
虚(きょ)しているというのは弱っているということ。
気虚の場合と同じく、休息や胃腸のケアは基本です。
原因に気づけば対処できます。
自分にあった優しい生活ができているか、日常生活を振り返ってみてくださいね。